Sunday, 27 November 2005

居酒屋

こないだの寿司屋の話で不意に思い出した。

僕は大学生だった頃に一人暮らしをしていたのだけど、卒業前だったかな、実家に帰ったんですよね。久しぶりの再会って事もあって。久しぶりに会う父親はどんな感じだろうと思いながら、僕のおごりって事で父親と近所の居酒屋に行って飲み交わした。親にとって自分の子どもと飲み交わすというのはやっぱり特別なことで嬉しいことなんだろうか、その時の父親のすごく嬉しそうな顔が今も忘れられない。そんなに喜んでくれたんなら、こっちも誘ったかいがあったってもんだ。

父親は外資航空会社勤務だったのだけど、小さい頃はそんな親の背中がやけにかっこよくて、そして一生父親にはかなわないんじゃないかって位にまぶしかった。(男は機械とか大きい物が好きってのもあるが)飛行機が相手だなんて幼い自分にはかっこよすぎた。そんな父親だったのに、大きかった背中が小さくなったなぁって感じた。もちろん、自分が大きくなったってのもあるんだけど、やっぱり小さくなったように思う。父親が年を取っただけだからなのか。とても悲しかった。帰省中の間、そのことをずっと考えていて、帰りのフェリーの中で一睡も出来ずに、今でもその訳はわからないけど止めどなく涙が溢れてた。

大きな背中がかっこよくて好きだった。でも、人としてしていい加減な面もあったから憎んでもいた。今でも父親に対しては愛も憎悪も感じてる。

でもさ、悔しいけれどやっぱりあんたにはまだ追いつけそうにもないよ。俺もいい年になってきたと思うんだけどな。俺が死ぬ頃には追い越せなくても良いからせめて横に並んでいられるだろうか。その時はまた飲み交わそうよ、お父さん。

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